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Roots of Deps(ルーツ オブ デプス)シーズン1 Roots of Deps(ルーツオブデプス) 木村建太×イヴォークシャッド

Roots of Deps(ルーツオブデプス) 木村建太×イヴォークシャッド

猪突猛進コンセプトのシャッドに注いだコダワリ

カバークランク・イヴォークの製作により、開発コンセプトでもある「猪突猛進」設計のクランクベイトが製品化されることで、様々な使い手にもイヴォークシリーズで意図的に狙ったコンセプトが理解されるようになった。

非常に直進性が高く、障害物回避性能の高さも折り紙付き。

強い動きも相まって、早春からはシャローからミドルレンジでのカバークランキングが、より身近なものとなった。

非常に動きが強いイヴォークだが、水質がクリアアップされると、どうしても強い動きだけでは対応しづらくなる。

そこでキムケンは、カバークランク以外のモノとして、シャッドプラグというジャンルのルアーも必要性を強く感じるようになった。

ただ、自身が必要と感じてきたシャッドプラグにも、イヴォーク同様にアクションのピッチを高め、回避力を高めたコンセプトを盛り込みたい思いが生まれていた。

キムケンがシャッドプラグに求めたのは、水質がクリアアップしても対応できる「弱い動き」。

そして、速く巻いた時の「ブレることない直進性」にあった。

イヴォークシャッドは手掛ける前に、自らのイメージからハンドメイドでサンプルを製作していた。

正式な金型もなくワンオフ状態だったため、ある程度のイメージを形にしていたが、使っていく中で早くABSボディで再現しないといけない壁にブチ当たることとなる。

使う環境としては、低水温期。

晩秋から冬、冬から早春にかけては水質もクリアになりやすく、その環境下でバスをだませる様々なギミックは絶対に欠かせない。そこがシャッドプラグに求めた要素。

その最たる理由が「飛距離」。

小さいボディのまま開発コンセプトを実現するにあたり、手作りのモノでは限界があったとのこと。

キムケンにとってのシャッドプラッギング。

基本的に、シャッドはベイトタックルで使うことが前提であり、フィネスなセッティングで使う予定はない。

少々太いと思われるフロロ12Lbでもしっかり飛んで泳いでくれるところが、完成に向けての大きなハードルとなった。

そこで、イヴォークシャッドの内部に搭載したのが重心移動ウエイト。

クランクは低重心化した固定重心で、浮力を確保することでイメージ通りの食いつくような泳ぎと回避性能を実現。

ただ、シャッドは同じようにいかない。

ベイトタックルで飛ばないことにははじまらないため、自作したシャッドのABSモデルに起こしたモノの内部を中空にし、内部構造を作り込んでいった。

ウエイトを移動重心にすることで狙い通りの所に飛ばせるようになり、風が吹いても直進性を保てるようになった。

サイズが小さく抵抗もあるシャッドプラグだけに、イメージ通りのモノを完成させるためには重心移動ありきで作らないといけない。

プラグの特性やコンセプトを明確に引きだすには、見ため以上にボディ形状や内部構造などへの造詣の深さ、コダワリが必要となる。

キムケンがイヴォークシャッドに求めた利点とは?

カバークランクとは異なる性質を求めたイヴォークシャッド。

キムケンが求めた利点とは、速く巻けること! これに尽きる。

自身が考えるシャッドプラグに必要不可欠だった重心移動には、マグネット式を採用。

キャスト時は後方重心となって飛距離が稼げると同時に、巻きはじめるとウエイトがフロント部に戻って磁石で固定される。

この機構は、キムケンの考えるシャッドに大きな進歩をもたらすこととなる。

マグネット重心を採用したイヴォークシャッドは、コンパクトボディで弱い動きを実現しながら、思っている所に投げることができ、速く巻けて飛びださない精度の高いシャッドとなった。

イメージ通りのコンセプトを身にまとったイヴォークシャッドはSRモデルとして完成。

その次に手掛けたのは、一段下をトレースできるイヴォークシャッドMR。

一段下をトレースするMRに求めたのは「食いつき」の高さ

オリジナルのSRモデルとほぼ同時で開発に着手していたのが、イヴォークシャッドMR。

SRとMRはボディサイズや形状はほぼ同じ。

フックもピアストレブルの#7を搭載。

大きく異なるのは、リップの形状。

開発コンセプト通り、オリジナルのイヴォークシャッドSRに求めたのは、早巻きできて直進性が高いところ。

MRに求めたのは、弱い動きのままボトムに食いつくトレースイメージ。

ボディ形状は同じだが、SRとMRは遊泳姿勢が異なる。

そもそも完成度の高いイヴォークシャッドSR。遊泳姿勢を前傾に変えることで、自ずとトレースレンジも下げることができ、ボトムに対してより食いつくようなスイムアクションを具体化。

キムケンいわく、飛距離に関していえば、先に完成していたオリジナルのSRが突出しているとのこと。

基本的に同じコンセプトだが、細かい所を突出させたのがイヴォークシャッド。

軸のブレない開発コンセプトを具体化し、思い切った重心移動システムの採用で似て非なるタイプを完成に導いたキムケン。

速さが必要な場合はオリジナルのSR、よりスローなワーミングアプローチもこなせるのがMR。

クランクとは異なる弱い動きをベースに、自身の想いを的確に具体化したのが、イヴォークシャッドシリーズ

■Roots of Deps 木村建太×イヴォークシャッド

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