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Roots of Deps(ルーツ オブ デプス)シーズン2 「Roots of Deps[ルーツ オブ デプス]」渡部圭一郎 × NZクローラー

Roots of Deps(ルーツオブデプス) 渡部圭一郎×NZクローラー

オリジナルは渡部氏手作りのナマズ型クローラーベイト

デプスでリリースされているクローラーベイト「NZクローラー」。

手掛けたのは渡部氏だが、オリジナルはハンドメイドモデルのNZクローラー。

渡部氏が手掛けるハンドメイドルアーは、開発コンセプトはもちろん、素材の選定や製造方法も独創的。

ウッド製ルアーは基本的に、カッターナイフ1本で形成していくスタイル。

粗削りしていき、ペーパーで整える。これの繰り返しでフォルムを自身の理想に落とし込んでいく。

NZクローラーをはじめ、多くのハンドメイドルアーを手掛けてきているが、そのほとんどを削るのはカッター1本での作業。

まずクローラーベイトを作ったキッカケとは?

渡部氏がハンドメイドで手掛けたクローラーベイト「NZクローラー」。

作りはじめたのは7年前(2017年頃)に遡る。

桧原湖ガイドでは基本的に大型のラージマウスを狙うスタイルで、自身も大型ルアーを用いることが多い。

自身の経験と実績から、表層でアピールできるビッグベイトの方が納得いくビッグサイズを引っぱりだせる可能性が高いことが最たる理由。

ご存じの通り、桧原湖ではラージマウスの個体数は少なく、警戒心も非常に高い。

こういった環境でビッグサイズのラージを引っぱりだすには、今まで使われてないルアーはどうか? と考えた時、当時の釣り雑誌で威力を知ったクローラーベイトを作ってみようと思ったのが、NZクローラー製作への第一歩。

NZクローラーの構造について

桧原湖でのビッグラージを攻略するべく製作を開始したクローラーベイト。

ボディ素材はヒノキで、もちろんカッター1本で削りだす。

渡部氏のNZクローラーといえば、この形状!

今までのクローラーベイトにはないフォルム。コレが渡部氏ならでは、NZクローラーならではの個性。

ここにたどり着くまで様々な形状やバランスを試し、初期はジョイントなしのタイプだったそうな。

最終的にフラット形状でワイドボディになったのは、日本のナマズが好きだったから。

見ための好みもある中で、実際フィールドでバスがナマズを捕食しているシーンも目撃していたそうで、デカバスがナマズをエサとして認識していることも、この形状にたどり着いた要素の1つ。

特にローライトの日は、バスが小型のナマズを吐きだすシチュエーションにもよく出会っていたそうで、エサとして食われるべきモノには間違いない。

迷うことなく独自の理想に結び付けた。

ナマズ特有の偏平形状で、ボリュームのあるワイドボディ。

さらに、水面で強い波動をだせるボディサイズであること。

キャストするため、扱ううえでもギリギリのサイズ感と重量も想定。

アクションさせた時の素直な反応や自発的な動きもでるよう、縦ではなくナナメのジョイントカットを採用。

テール部には小型のブレードも装着。

これらのコダワリを凝縮し、ハンドメイドのNZクローラーが完成。

この状態でデカバスが想像以上に釣れ、釣行ごとに微調整を繰り返して今に至る。

NZクローラーの量産モデルについて

渡部氏が携わるハンドメイドルアーには完成がなく、時間経過とともに気になったところは微調整して常にブラッシュアップしていく。

ただ、このNZクローラーに関しては、ほぼこのままで仕上がったとのこと。

ハンドメイドのNZクローラーはガイドゲストとともに使ったり、購入してくれたアングラーが各地で使ってくれて、桧原湖以外のフィールドでの釣果も聞くようになった。

ただ、すべてハンドメイドのため生産数が限られるのとコストが掛かるのは仕方のないことだった。

そんな時、桧原湖のデプスイベントで奥村社長から直接、NZクローラーの量産化について打診されたとのこと。

お声掛けしてもらってから量産モデルのNZクローラーについて開発陣と進めていく中で、ボディ形状については元があるため手間取ることはなかったとのこと。

ただ、素材がウッドからABSに変わることで、形状が同じでも浮力のバランスや厚みによる問題が発生。

ウッド素材であれば微調整もできるが、ABS素材のボディとなるとうまくいかない。

オリジナルのモデルでアクションやバランスは仕上がっているが、ボディの浮力やパーツのサイズなどで観ためは同じでもバランス調整が難航。

オリジナルモデルのアクションを実現できない状態で、何度も開発陣を協議を重ねた思いでがあるとのこと。

時間を掛けて理想のアクションやバランスにたどり着いてからは、細かいギミックを追加。

ボディが大きく重量があるため、バレ防止でフロントとリアにスイベルアイを搭載。

細部にわたって作り込みを行い、最終サンプルはオリジナルよりもワイドボディに進化。

さらに水押しが強くなった。

素材がヒノキからABSに変わり、細かいコダワリも具体化でき理想のクローラーベイトとして完成。

水押し強波動、フラットワイドクローラー。
フラットワイドボディのビッグクローラーベイト『NZクローラー』。
大型ステンレス製ウィングから生まれるトルクのある力強いクローラーアクションは、フラットワイドボディを優にロールさせパワフルな水押し波動と水面を撹拌。クローラーベイトでは類を見ないほどの威嚇能力でビッグバスを苛立たせてくれます。

出典:デプス

完成した量産型のNZクローラーは、自身はもちろん購入してくれたガイドゲストからの釣果報告も多かったが、ホームフィールド以外ではデプス代表の奥村社長やキムケンからのロケでのパンチのある釣果を聞き、よいルアーに仕上がっていると実感できたとのこと。

ダウンサイズモデルの誕生

オリジナルサイズのNZクローラーが完成し、数々の釣果実績を叩きだしていく中で数年が経ち、中にはボディサイズに対してシビアな反応をする個体も確認できた。

そこで、ダウンサイズモデルの必要も生まれてきた。

渡部氏が桧原湖で狙うビッグサイズには該当しないが、NZクローラーのサイズ感にビビるバスはだいたい40ー45cm。

ただ、このサイズも食わせることができるならば、さらに楽しめると考え、Jr.サイズの開発をスタートした。

オリジナルサイズは134mmで3ozクラス。

様々なサイズでテストして仕上がったNZクローラーJr.は96mmで1ozクラス。

ボディサイズも重さも一般的に扱いやすいイメージで、何より釣果につなげやすい印象を受けたとのこと。

これはガイドで使ってくれたゲストや購入してくれたアングラーからもよく聞いたとのこと。

デカいサイズを狙うならばオリジナルサイズを使用するが、それ以外の時はコレでも十分の仕事をしてくれるのがJr.モデル。

ボリューム的に、スモールマウスからラージマウスまで狙える、非常にオールラウンダーなクローラーベイトが誕生。

それが、NZクローラーJr.。

ナマズから虫を意識したタイニーモデル

個人的に、NZクローラーはオリジナルサイズやJr.サイズがあれば楽しむうえでは十分だという渡部氏。

ただ、ホームの桧原湖でガイドを行ううえで欠かせないパターンが、ハルゼミや小さな虫などが発生した時のトップウォーター展開。

水面で釣れやすい時期は、エサに合わせたコンパクトはサイズの方が釣れる(掛かる)確率もUPする。

そこで着手したのが、NZクローラーの末っ子モデル「タイニーNZクローラー」。

渡部氏いわく、桧原湖で釣りをしていなければタイニーモデルは作ってなかったとのこと。

実際、タイニーNZクローラーは表層の虫パターンで釣れる時期のスモールマウスをノイジー系プラグで釣って楽しんでもらえるように考えて製作したモデル。

虫パターンで使用するルアーと比べると大きく感じるかもしれないが、このサイズでも誘って食わせるギミックを搭載。

オリジナルモデルの存在感とは異なるアピールでイイ仕事をしてくれる。

NZクローラーのアクションについて

左右にセットされた羽根で水を受け流してクロールアクションを発生するクローラーベイト。

大事なのは、巻くスピードと羽根の調整!

渡部氏いわく、NZクローラーを巻く時のリトリーブ速度は遅くが鉄則!

各方面で巻く速度について説明してきたが、人によっては巻くスピードがまだまだ速く感じるとのこと。

あえていうなら、普通に巻いているスピードの10倍ぐらい遅くてちょうどよいイメージ。

コツとして、水面に水平で浮いているNZクローラーのウィングが水面に対して45度以上立っていれば、巻くスピードは速すぎる。

巻きはじめてウィングが45度以下がベストなスピード。

ホントにテロテロとウィングが水面で見えてるかどうかぐらいが基本。

早巻きで食ってくることもあるが、速く巻きすぎるとダメな理由がある。

それは、バイトする魚の数も減る恐れがあるのと、ロールアクションが強くなりすぎるとフックとは反対側に食いつくこともあるので、フッキング率が下がってしまうこと。

渡部氏の経験上、ウィングの高さは45度以内でゆっくり泳がせるのがベスト!

クローラーベイトの命「ウィング」の調整法

NZクローラーをはじめとするクローラーベイト。

もっとも大事なのは、アクションを生みだすウィング。羽根の調整は重要!

ここではウィングの開き方を紹介。

元々、NZクローラーシリーズはパッケージから出すと閉じた状態になっている。

この状態でも十分使えるが、ウィングが閉じ気味の状態であれば強めのクロールアクションになる。

ゆっくり引きたい場合であれば、ウィングの開く角度をボディに対して水平・垂直になるよう調整。

角度を垂直に広げることで、移動距離を抑えて1カ所でもじもじしやすくなる。

この動きはスレたフィールドでも効果的。

デッドスローリトリーブは、この角度。

何よりNZクローラーはデッドスローで使うのが基本!

渡部氏いわく、今までの経験上で高活性時や濁った時は速く巻いた方がよかったこともあるそうだが、その時は閉じ気味の設定で使用すればOK。

あと、ウィングの開き角度以外で大事なのが、傾き具合。

進行方向に対して必ず前に傾けること。

ウィングで水を受けながら逃がしてクロールアクションを生みだすため、両サイドのウィングは同じ方向に傾いていないと理想の動きがでない。

もし両サイドのウィングがお互い別の向き(扇風機の羽根と同じ)だと、グルグル回る。

NZクローラーをはじめとするクローラーベイトは、ウィングの開き角度と傾き角度を引きたいスピードや使い方に合わせて調整することで、独自のアクションを生みだすことも可能。

投げる前に足元で泳ぎを確認してから使うのはもちろん、使っているうちに動きが変わったと感じた時は、すぐにウィングの調整を試みるべし! 想像以上のデカバス率を誇る羽根モノがNZクローラー

■Vish Roots of Deps 渡部圭一郎×NZクローラー

 

 

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