デプスのビッグゲーム用ロッド「GT専用モデル」登場
奥村さんが勤しんでいる巨大魚狙いのビッグゲーム。
ヒュージカスタムの専用ロッドとしてマグロ用は完成したが、続けて手掛けていたのはGT専用モデル。
巨大魚に完全対応するヒュージカスタムのビッグゲーム用ロッドで、GT(ジャイアントトレバリー)専用モデルが2機種完成。
ビッグゲーム用プロトロッドでGTやヒラマサ、マグロなど数々の巨大魚をキャッチしてきた奥村さんがGOサインをだしたGT専用モデル。
完成にたどり着いたスペックは、GT-824XHとGT-794XX。
パワー表記だけ見るとガチガチすぎるイメージだが、それほど硬すぎずソフトなアクションに仕上がっているモデル。
国内でも海外でも持ち運べるよう、2機種とも4ピースに設計。
でもココにたどり着くまで少々時間が必要だった。
現時点の完成版で仕舞寸法70cmほどに納まったが、少し前までどう考えてもグリップレングスが短くできなかった。
長かったグリップの全長に合わせると荷物の中に入らない=ロッドだけ別で送らないといけなくなるワケで、このあたりに試行錯誤。
ただ、とある部分の改造を試してみたところ、グリップにも新たな構造を導入できることになった。
グリップの後方を外れるようにすることで、仕舞寸法を短くできたとのこと。
これは前回デプスニュースではお伝えできなかったというか、テストする直前だったため、まだ極秘事項だった。
単純に回して差し込むグリップジョイントだとファイト中や使用中にゆるんできたり、勝手に回って使えない。
ヘタすると外れる恐れもあった。
そこで奥村さんが考えたのは、ジョイント内部の金属パーツにV字の切れ込みを入れること。
リアグリップの中もV字の切れ込みに合う構造に変更。
外側だけでロックするのではなく、中身も噛みあうようにすることで、リアグリップをガッチリとロックできる構造が完成。
V字の切れ込みとグリップ内の出っ張りがロックすることで、仮に外側の締め込みがゆるくなっても勝手に回ったりしない。
見ためも構造も非常にシンプルだが、技術的にはスゴいこと。
ムダなパーツも必要ないため、重量がかさむことの多いグリップ周りも軽量化できるようになった。
そして内部のジョイントパーツも適度なバランサー代わりになったとのこと。
後方にウエイトがあるためキャスティング時の振り抜きがしやすいことと、ロッドワークでアクションさせる際にロッドを下向きに扱うが、ブランクの重量を感じさせないバランスになったそうで、持ち重りを感じさせない仕上がりになった。
タックル全体はもちろん、使用ルアーも重量がかさむビッグゲームだけに、キープキャスティングできるタックルバランスは欠かせない要素。
投げるにしろ、動かすにしろ、軽く感じることで長時間のアプローチも苦にならない。
ロッドの重量は数値上で軽く見えないが、投げた時も操作している時も軽く感じるハイバランスを実現。
非常にハイレベルなロッドとして世に輩出できるそうな。
さらに、テストではブランクやグリップだけではなく、ガイドセッティングにも時間を費やしている。
重量級ルアーを太いラインセッティングでキャスティングするため、強度のある大型ガイドを搭載しているが、飛距離をだすにはガイドの組合せや位置も大事になってくる。
ヒュージカスタムGTの2機種は、ガイド間でラインが暴れないセッティングを追求。
ストレスを感じないキャストフィールと飛距離を体感できるロッドに仕上がった。
GT-824XHは主に主にペンシルベイト用
ヒュージカスタムGTの824XH、使用の目安として対応PEは6/8号で対応ルアーウエイト180g。
ヒュージペンシルシリーズなどのペンシルベイトがメイン。
GT-794XXは強めの操作特化モデル
ヒュージカスタムGTの794XXは、ポッパーなどで強めのアクションを必要とするルアーに合わせたスペック。
PEラインは8/10号でルアーウエイトはMAX200gまでが目安。
デプスのテストモデルでもあるポッパーやダーターにも相性バツグンで、操作性重視のロッド。
GT専用ロッドだが、もちろんキハダマグロやヒラマサにも流用可能なパワーとトルクを融合した4ピースロッド。
完成度は奥村さんのお墨付き! 近日にリリースされる予定。
■ヒュージカスタムGT開発秘話