「濁り」と聞けば釣れそうだけど、ホントのところどうなのか?
今回もかなり重要なキーワードだったのが「濁り」との付き合い方。
今までの経験上、濁れば簡単に釣れるのか? という疑問を簡潔に答えてもらった。
春シーズンの雨や風、荒天(波)は、劇的に状況変化を呼び起こす。
今回も前日まで強烈な雨が降り注ぎ、東岸はしばらく強風でクローズされていた。
沖にでてビックリするほど濁っていたが、ここまで濁るのは台風通過後ぐらいのレベル。
南は彦根方面の通称かんぽ前、北は片山エリアまで広範囲に見て回ったが、彦根沖でマッドラインができていたほかは、だいたい白濁り。
ただ、時間の経過とともに蔓延していた濁りが薄れ、シャローからマシになっていた。
今回バイトがあったのは、濁っているエリアではなく、澄みはじめていたエリアだった。
朝は長浜のシャロー水深2m前後、水質が落ち着くのを待って入り直した夕方は長浜沖のミドルレンジ。
ともに活躍したのはビッグベイト・黒龍220(プロト)のデッドスローアプローチ! 澄みはじめたエリアが正解だった!!
バスフィッシングにおいて濁りというのは、ルアーで魚をだますうえで欠かせないファクターの1つ。
その濁りはいろんな要因で発生する。
1ついえることは、濁れば全部OKではなく、悪い濁りもあるということ。
この日は、表層から底層すべてが入り混じったぐらいの蔓延状態で水は真っ白。
濁りが入ってくる場所や濁りの質など、非常に多くの理由はあるが、ここでは簡潔に!
特に、春は「水温低下を引き起こす濁り」がマイナス要素になる。
すべてマイナスではないが、入り込んで蔓延するとマイナス要素がキワ立つ。
こういった濁りは安定した本湖に入りはじめた瞬間、プラス変化として作用することが多い。これが俗にいう「濁りはじめ」。
狙うことができれば、大雨直後や荒れはじめで濁りが発生する瞬間は美味しいタイミングといえる。
その発生した濁りは時間経過とともに広がってゆるんでくる。魚の反応も自ずとゆるんで落ち着く。
次の大きな変化を待ちたいところだが、その大きな変化こそ「濁り」ではなく「澄みはじめ」。狙うタイミングはココ!
濁り流入→濁り蔓延→澄みはじめる。
ようは、澄みはじめに魚が慣れた時は急に食いが立つとのこと。今回はこのタイミングがキーとなった。
濁りがあるなしで釣果に関係するのは、琵琶湖もリザーバーも池も河川もよく聞く話。
濁ったら釣れるという言葉はロケ中もよく聞くが、そんなに甘くない。濁って釣れない、無反応なことも多々ある。
実際は、その濁りが「濁りはじめ」なのか「濁りMAX(蔓延中)」なのか、「澄みはじめ」なのかで大きく状況は変わってくる。
奥田の経験上、濁りが広がった状況でも、魚にとってよい水が残っていれば激濁りでも釣れることはある。
そうなると、ルアーの存在が消える、魚がルアーに気づかないこともあるので、ラトルやボトムへの接触音などサウンドアピールも必要になってくる。
こういった時は、水自体を追いかけて釣る必要もあるが、元々の水がよいのか、入ってきた水がよいのかを見極める必要もある。
広大な北湖でこれほどまで濁ることも珍しいが、ロケ時は濁りが広がって蔓延したタイミング。
彦根沖はすでに従来のクリア水質になっていたほど。
雨の量や荒れ具合、カレントの有無で濁りが入るか残るかも変わってくる。
悪い濁りは釣れているエリアも魚も一気に沈黙させるため、違和感に気づいた時は「水を見る」ことをお忘れなく!