助演カナモが導くフィネス攻略のキー
所見であり初場所の大野ダムで、魚のクセを完璧に理解した助演カナモ。
初日も2日目も怒涛のデカバスキャッチで、アプローチはネコリグのリアクションとダッヂの2本立て。
特に強烈な反応を引きだしたのが、アジャストレート12inchスリムの4inchカット。
すべてネコリグのリアクション攻め!
トータル25尾以上キャッチして、2日目午前中は最上流にてダッヂで53cm、ラストの新規開拓はデカいサイズだけで50cm、53.5cm、58cm。
ここ近年、オカッパリロケでこれほどまでの釣果は聞いたことがない。
実際、食わせても途中で外れた魚もいるが、その軌道修正を緻密に行うことで、カナモはこの驚愕の釣果を叩きだしていた。
ここでは、その軌道修正についてお伝えしたい。
細くて速いネコリグのリアクションでキーになったのはセッティング
カナモが使っていたのは、アジャストレート12inch【スリム】の4inchカット。
元々はレインズスワンプシリーズを溺愛していたことに起因するが、このスモールシルエットで素早く動くネコリグは、無敵すぎてドコでも通用していたテク。
ただ年月が経ち、さすがに魚も覚えたようで、反応もひとしきり落ち着いたとのこと。
細くて素早いシルエットを活かすには、カナモの経験上、ネイルシンカーのウエイトは0.9gが基準になるとのこと。
このセッティングをベースに、魚の状態やフィールド環境に合わせて軽くするか重くするかを試す。
フォールスピードは速い方がよければ0.9gよりも重たくし、少し遅くしたければ0.9gよりも軽くすればOK!
この日は0.9gでよい反応を引きだし、風が強くなったり、流れが強い場所では1.1gでも同じくよい反応を引きだしていた。
スリムなワームのネコリグの場合、どうしてもキャストで切れる、ファイトで切れる、なんてことが多い。
ネコリグセッティング用の熱収縮パイプもいろいろあるが、カナモはザルツのネコチューブ3.5mmを愛用。
ただ、4inchカットのスリムは極細なので、元サイズをさらに半分にカット。
チューブが太すぎるとワームの動きも抑制するため、できる限り細くするが、細すぎると強度的にNG。
また、シンカーは0.9gを基準に、魚や状況で変えるわけだが、魚の反応を見る限り、1.1gでも問題ないと判断。
何度も伝えてきたスピード感の追求する意味で0.9gから1.1gにUPしたところ、一撃すぎる結果がでる。
さらに、ワームのカラーでバイト数も大きく変わった。
ロケ時はミミズ系カラーを中心に使っていたが、クリア系カラーはバイトが激減。少しでも魚が見つけやすいカラーに軍配が上がった。
もし、底に溶け込まさないといけない状況の時は透過感の高いクリア系は強くなるが、魚に見つけてもらいたい場合はソリッド系。
使うシチュエーションや使い方によってもワームのカラーは差がでる時が多い。
途中いろいろありまして、再度ネコリグの破壊力を体感したのは夕マヅメ。
夕方前に乗り込んだ上流の一歩手前エリア。
本編を観ていると延々デカバスラッシュだが、尺の都合上、カットシーンもある。それは、掛からなかったり、途中で抜けた魚のシーン。
この時点でカナモは軌道修正を掛けていた。
それはどこかというと、ワームフック。
掛かりドコロがよければ問題ないが、問題は魚にドンピシャすぎて一気にリグを吸い込まれた時。
この魚の時は、ファイトはまあまあ強烈だったが、ランディングしてすぐにリグが外れた。
実はバスの口の中でフックの先が乗っかっていただけ。
午前中、確実にデカそうな魚を幾度かミスしていたカナモだが、アプローチが正解すぎて、口を使ったデカバスほど瞬間的にリグを丸呑み。
この食い方がすっぽ抜けの原因だった。
ノド奥に呑まれているワケではなく、口の中に吸い込まれたままだった。
昼からはリグの食われ方を見て、ワームフックを変更。
初日と翌日の午前中は、掛かり優先で細軸のマス針を使用。
納得いかなかったバラシをヒントに、フックを細軸のワイドタイプから、針先が少しネムったイチカワフィッシングのサソリ#4に変更していた。
ごくわずかな針先の違いだが、 貫いていなくても針先だけが口の中に立って耐えてくれる。
このフックローテで、さらなるキャッチ率でデカバスを手中に収めた。
細くて速いストレートワームのネコリグだが、シンカーウエイトにも、フック形状にも大きな秘密が隠されている。