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奥田学 BigTheory[ビッグセオリー] シーズン4 「ストロング&フィネスで征する」奥田学BigTheory[ビッグセオリー]vol.10

奥田学ビッグセオリーvol.10 「言わずと知れた王道・デッドスロービッグベイティング」

冬から春に欠かせないのがビッグ直結のデッドスロー展開

晩秋から冬の訪れ、ワカサギの接岸など、この冬から春のタイミングで一気にボルテージがUPするのはビッグベイティング。

特に昔から琵琶湖で別格の破壊力を見せる展開が「デッドスロービッグベイティング」。

今に始まったことではないが、ビッグセオリーでも幾度かお伝えしているのがこのアプローチ。シャローとミドルで使用するルアーも異なるが、大きく分けるとグライド系とリップ付きがメイン。

今回はミドルレンジ以深に絞り込んだため、リップ付きのビッグベイトを使用。

奥田が使用していたのは、ご存知「黒龍 KOKURYU 」の220モデル。

デッドスロー、クランキングではリップ付きを使用。

完成間近で金型修正とさらなるコダワリによって2アイ仕様となり、完成まで秒読みとなった。

今回はデッドスローのみで使用したため、リアボディ下部のレベルキープフィンは取り外して使用。

このデッドスロービッグベイティングは表層や中層まで魚を追いかけさせるアプローチとは異なり、バスがいるであろうレンジやスポットまで送り込ませて(送り届け)ジワジワ浮かせる超絶サイレント系アプローチ。

これは魚がいることが前提のエリアで効果的な展開。リズムも遅く効率も決してよくないが、狙い通りの一撃を引っぱりだせる中毒性のあるアプローチとして、多くのアングラーがトリコになっている。

基本的にはデッドスローの名のごとく超スローに巻いてくるが、人によってはハンドル1回転にかける時間は30秒以上、はたまた60秒以上だったり、個々に使うルアーや使い方に多くのコダワリも生まれている釣り方。

最大のキーは、気づかせてから何かに意図的にコンタクトさせる=自発的な食わせの間を作るところにある。

意図的にコンタクトさせることはできても、その時、その瞬間にルアー自体が引っかかったり、不穏な動きを発生してしまうと、そこにいたであろうビッグバスは瞬間的に見切る。

ましてや今回のような超クリアアップのタイミングであればなおのこと。

デッドスロービッグベイティングで重要なのはタックルセッティング

奥田が使用するルアーは完成まで最終段階となった黒龍220だが、ルアーの性能を最大限に引き出せるのは、使い手以上に緻密なタックルセッティングが大事だという。

ロッドはバンタム1711MH+-SB/2だが、他にはないソフトティップとロングバットの融合モデル。

SWIM & BIG BAIT
【2ピース】-ワン&ハーフ/リフトパワーUPコンセプト-
グリップポジションの上部に継ぎ目を設定。継位置の径を強制的にワンランクアップすることで強靭なバットを実現。ヘビールアーのキャスタビリティの向上や、リフトパワーを高めます。
遠投性能と多様なビッグベイト対応力のバランスを磨き上げたバーサタイルスイム&ビッグベイトロッド。
リップ付きビッグベイトのボトムコンタクトや、スイムジグ、スイムベイトにおけるテールの動きの僅かな変化も感知し、アングラーの意のままにポイントを攻略させるべくティップアクションをMHに設定。バットセクションから強制的にワンランクアップを実現するワン&ハーフ設計と相成り、フッキング後はひとつ上の粘り強いリフティングパワーへと変化するBantamを象徴する1本。

出典:シマノ

 

ソフトティップによる絶妙な回避性能と水中の感度で、想像以上の情報を手元に伝達。バイトがあればコチラ主動で掛けていけるバットパワー。

リールはHGやXGを使っているが、デッドスローはより繊細なリーリングを求められるアプローチ。

奥田は軽いタッチでも滑らず的確にリーリングできる夢屋・ウルトラストロングハンドルの48㎜に変更。

そして大事なのはラインの選び方

リップ付きのビッグベイトをデッドスローで任意のレンジまで潜らせていく際、比重の高いフロロカーボンラインでは、どうしてもルアーより先にバスのテリトリーへと入ってしまう。

これで食わなくなることが非常に多いそう。

そこで奥田がこだわっているのは、デッドスロービッグベイティングでのラインセレクト。

フロロよりも軽く今までのモノより伸びがない「超低伸度」のナイロンライン。これを使うことで、ラインよりも先にルアーをバスのテリトリーに送り届けることができるというもの。

今までのナイロンラインは性質上、伸びがでる。これは素材の特性であり、ルアーやロッドとの相性、使い方次第で相性が分かれる。

このデッドスロービッグべイティングは、ルアーのレンジコントロールやキャストアキュラシーが重要で、極端に浮くPEラインや比重が高くて沈んでいくフロロよりも、浮力があって馴染みやすいナイロンラインが絶妙といえる。

ただ、釣り方の特性上、バイトはワームのようなアタリ方が多く、食った瞬間に掛けていく攻めの釣り。

そのため、伸びを極限まで抑えて感度も非常に高い「超低伸度」のナイロンを作ったというわけだ。

そのラインこそ、奥田が監修するアブソルートBBM[ナイロン]。

アブソルート BBM[ナイロン]
低伸度製法「VLS」を採用
引き抵抗が強い重量級ルアーでも操作性を良くするためにナイロン特有の伸びを抑えた 「VLS製法」を採用。
さらに原料にもこだわり、世界記録級を相手にしても負けない「強さ」が兼備された強靭なナイロンラインを目指しました。

魚が警戒しにくいラインカラー「ステルスブラウン」
水中を漂う枯れたウィードや枝などをイメージしたアース系のラインカラーに仕上げました。魚に気取られにくく、警戒心が高いデカバスが相手でも確実に距離を縮めます。
※150mは中間マーキング入り
カラー:ステルスブラウン

出典:バリバス

少し前にプロトサンプルを紹介した時点で話題となった超低伸度ナイロンラインだが、正式名称は「アブソルートBBM」として、ついに5月発売予定。

名前通り、ビッグベイト全般に対応する超低伸度のナイロンライン。デッドスロー以外に、バスもソルトも活躍するビッグベイトやジャイアントベイトに完全対応するナイロンとして鍛えあげたアイテム。

特にこだわったカラーリングは、デッドスロー展開において水中に残るラインの存在感を徹底して馴染ませるアース系のステルスブラウンカラーを採用(㊦写真のスプールはプロトタイプのもの)。

元祖デッドスロービッグベイトを作りあげた奥田がこだわったのは、狙い通りの場所とルアー、展開で多投せずに一撃で食わせるための最終段階。レンジコントロールとサイレントアプローチの極み! それが超低伸度ナイロン「アブソルートBBM」の開発と完成につながった。ついに5月リリース!
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