ルアーローテの理由は魚の密度! 効率から精度に寄せたアプローチ
高山ダムに降り立ったカナモだったが、想像を絶する大苦戦。
いても食わないのか、それともいないのか。でも先行者は釣っていた。
その中で見えてきたのは、魚の密度の関係性と「精度」ではなく「効率」。
魚の密度が薄いからこそ効果的になったのは「効率」のよいアプローチ。
この時に試していたのは、魚の密度が濃い時の精度を司るアプローチ。結果がなかったため通常はお伝えしないことかもしれないが、その時カナモは何をしていたかをしっかり知っていただきたいため紹介します。
カナモが上流エリアの最上流部でマッチ・ザ・ベイト優先のルアーセレクトとして投入したのがジャークベイト・ジャークリッパー。
Length: 122.0mm Lure Wt.: 5/8oz. class. Price: ¥2,100(税抜)/¥2,310(税込)
JERKRIPPERは、ロッドワーク時の「水のグリップ力」と「脚の長いダート」を両立したパワフルなジャークベイトです。
●ロッドワークの強弱によって生み出せる多彩なアクション・ラインスラックを真下にトンと軽く叩くような弱めの入力に対してはその場でつんのめり下方に水を押さえつけるアクション。
・ラインスラックをロッドで真下に短くグッと押し込むような弱めの入力では短く左右に水平移動するスライドダートを生み出します。
・ラインスラックを横方向にビシバシ弾くように中~強めに入力すればレイドジャパン独自のカウルテール構造によって脚の長いキレキレダートに変化。
・ラインスラックを殺すようにリーリングしながら下方向に強めにジャークすれば水を「グッ」とグリップし、下層に厚みのある水押し波動を飛ばします。ジャークリッパーの強みは、他のジャークベイトでは入り込めなかった一枚下層へ到達する独自のレンジ設定と、他のジャークベイトとは一線を画す「水押しの強さ」。特に下層へ波動を届けることができるため、広大なウィードエリアやカバー内部に潜む魚を引っ張り出したり、リザーバーの一段下に定位する魚を持ち上げてバイトに至らせることも可能。また、厳寒期の下層でジッと身を潜める魚に対しても、ある程度レンジが入り移動距離が短い上に水押しが強いジャークリッパーならジワジワと魚を持ち上げることが可能です。
※ジャークベイトは、使用するタックル(ロッド/リール/ライン)やロッドワークの入力方法(強弱/長短)によってアクションが多彩に変化するルアーです。いろいろなタックルセッティング/いろいろなロッドワークでその日の魚の状況に合わせアクションを探ったり、自分好みの必殺アクションを探し出してください。
出典:レイドジャパン
季節的には少し早いと思いながら、見ためのシチュエーション優先で広範囲をアプローチ。
魚が初夏を意識、またはシャッド系ベイトを意識しているとすれば、流れの通るシチュエーションでジャークベイトは確実に結果がついてくる攻め。
ただし、ロケ当日は中流&下流でまだスポーニングということもあり、水中の季節感は大きくズレていた。
水中の季節感のズレが追い付いてきている現在は、間違いなくハマるのがジャークベイト。
付き場に溜まるタイミングはコレ
ザリガニコロコロやジグコロコロなど、ドリフトで反応することに気がついたカナモが試したのは、フリーリグ。
使っていたのは、バタバタクロー3inch。
バスをスレさせ難いハイピッチアクションと、カバー越しや、遠方の魚にも気づかせやすい強波動を融合したダブルシャッドテールアーム搭載の全環境対応型クローワームが「バタバタクロー」。
抜群の安定感を誇る、フラット形状のボディーはフォールやずる引きは勿論、巻きに至るまで完全に対応。
それだけにリグに対する汎用性も高く、テキサスリグ・ダウンショット・リーダーレスダウンショット・フリーリグ・ネコリグ・キャロライナーリグ・ジグトレーラーなど幅広いリグに対しその特性を発揮。
特にダウンショットや、フリーリグ・キャロライナーリグなどリーダーを有するリグにおいては、フォール時、シンカーの負荷を背負っている際に発生する強力なバタバタアクションから、シンカーが着底し負荷から解放された際に起こるスライドアクションと言ったアクションの緩急によってバイトチャンスを増幅させます。
サイズは食わせとリアクションに長けた3inchと、ラフコンディションに強い3.5inchを用意。あらゆるコンディションでその威力を発揮してくれます。出典:レイドジャパン
カナモいわく、水中環境の変化や気象条件によって魚がスポットに溜まりやすい時期、スポットに溜まった時間帯は、バタバタクローのちょい重たいフリーリグ(9gや11g)が非常に効果的とのこと。
コンパクトボディながら非常に大きくバタつくテールと、フリー状態から入り込む絶妙なスライドアクションが食わせのトリガーを引き倒してくれる。
この攻めは夏の魚が溜まりやすい時に絶対的な破壊力を誇る。
これこそ密度が濃い時=精度が必要な時の切り札的アプローチ。
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夕マヅメの上流部でベイト食いがいればコレ
水量低下で水深も浅く、流れの強弱もついてきた夕マヅメ。ハスの群れまでボイルしはじめた。
時間的にも小魚系ベイトを追うかもしれない時間帯にカナモが投じたのは、コンパクトなミニスピナーベイト。
レイドジャパンの2025新作アイテム「レベルスピン ピノ」。
手の中に納まるサイズのコンパクトさで、スイム姿勢と飛距離を両立させるべく、ヘッド下部にはウエイト追加が可能。
流れのヨレ、流心、バンク沿いなど、あらゆるシーンで投入できる基本性能の高さを持たせたレベルスピン ピノ。
カナモが使っていたタックルは、70Hのベイトロッド、THE MAXX 改。
このタックルでココまで飛ぶのはスゴいと思う!
青蓮寺ダムで遭遇した稚鮎の群れや稚鮎ボールがココでもリンクすれば、弱い存在のコンパクトスピナーベイトもマッチ・ザ・ベイトとなる。
ただし、この時はレベルスピン ピノだと効率はよくないとカナモは語っていた。
その理由は、魚の密度が薄いから。
投げて巻くハードベイト・ワイヤーベイトは手返しも圧倒的によく、手数は増えるが効率はどうしても下がる。
今後は上流や流れの絡むエリアで、バスの密度が上昇した時は確実に出番となる。
バスフィッシングは、その場にいる食われているだろうエサに合わせたマッチ・ザ・ベイト展開が1つの答えだが、今回のように該当しないこともある。
ザリやギルがいないのに、ザリやギルのルアーじゃないとアタらない。
魚の絶対数が少ない時こそ、見ためよりも存在感がモノをいう=効率が勝った瞬間だった。
昼すぎから急転直下で訪れた5月末の高山ダム。
状況は分からないながら期待してやってきたワケだが、見ための雰囲気だけで釣れるとアテにしたことが、過去に類を見ない大苦戦を引き起こした要因となった。