難攻不落の段々畑攻略で効いた巻き展開はスイムベイト
初日のサーチで上流は消し、中流のアグレッシブなデカバスのみに絞り込んだ翌日の朝。
朝から向かったのは中流の段々畑が広がるエリア。狙ったのは、沖でエサを追ってくれる個体。

朝は巻いても反応すると想定し、キムケンがセットしていたのはスイムベイト、マグドラフト・フリースタイル。
サイズは5inchをセレクト。


タフフィッシュを微塵も迷わせず、果敢にバイトを引き出すフィーディングマジックスイマー「マグドラフト」をウェイテッドフックやジグヘッドなどを用いて使えるフリースタイル・ボディフォームを実現したのが、マグドラフトフリースタイルです。全米のトーナメントを席捲し続けているオリジナル・マグドラフト同様の釣獲力はお墨付き。込み合うカヴァーエリアにストレスなく、果敢なアプローチが出来る頼れる存在です。
出典:メガバス
エサを追ってくれるタイミングは、マグドラフト・フリースタイル5inchのジグヘッドスタイルで迎え撃つことにした。

マグドラフト・フリースタイルの特性をさらに引きだす神アイテムが「マグドラフトヘッド」
マグドラフトシリーズはキムケンが愛用するソフトベイト・スイムベイトの1つ。
今回は、マグドラフト・フリースタイルの5inchと6inchを使用したが、ともにジグヘッド仕様。

使っていたジグヘッドは、そろそろ完成間近のジグヘッド「マグドラフトヘッド」。

合わせてみると写真㊦のようになる。
マグドラフト・フリースタイル専用のため、セットしても非常に美しい。

プロトサンプルはキムケンスタイルvol.20でも酷使していたが、とにかく引っかかりにくいジグヘッドというイメージ。
このマグドラフトヘッド、低重心で特長的な形状は転がりにくくするためと、障害物を回避した際の立ちあがりの速さを追求。

キムケンいわく、ルアーにまとわりつくようなソフトカバーではなく、挟まり込みやすい可能性の高いゴロタやブレイクなどのハードカバーで絶大な回避力を見せてくれるとのこと。
この回避性能はガード付きジグよりも上!

マグドラフトヘッドを真横から見る。
低重心の最先端といってもよいぐらいの特殊形状。

マグドラフト・フリースタイルのアゴを守るようなデザインといえば伝わりやすいのか、着底させてもフックが横に倒れないための形状。

フックは軸太めで強度も十分。
セットしたワームのズレを抑えるストッパーもひと工夫が施されている。

ボトムの変化に付くバス、そしてソルトのロックフィッシュを狙う時にも非常によさそうだが、キムケンはスイムベイト系ワームで使用。

その最大の理由が、マグドラフトヘッドのアイポジションにある。

メガバスのマグドラフトは、数あるスイムベイトの中でも非常に水押しの強いタイプだが、テールアクションが生みだすヘッドシェイクも秀逸。
そのアクションの源は、マグドラフトのウエイトバランスなどもあるが、独自のアイポジションからくるもの。


マグドラフトはスロー、ファストどちらでも、安定したリトリーブが可能なスイムベイト。アクションはウォブンロールを基本に、一般的なスイムベイトよりもややハイピッチに動きます。また、ベリー部のスリットとメガバス独自のマグホールドシステムでフックをボディへ密着。フックの存在感をカモフラージュし、魚への違和感を解消しています。
出典:メガバス
マグドラフトはオリジナルのハーネスがセットされているため、スイムベイトとして使うならそのままで問題ないが、マグドラフト・フリースタイルはハーネスもリグもないソフトベイト。

このマグドラフト・フリースタイルで独特のヘッドシェイクを演出するとなると、ヘッドの先端にアイが付いている(ポイントヘッド)一般的なジグヘッドでは支点も変わって動きが弱くなるとのこと。

さらに、頭が持ちあがることでレンジキープ性能も低下する。

ポイントヘッドによるデメリットを解消するために製作していたマグドラフトヘッドは、アイポジションが鼻先ではなく頭上にくることで、針先が立つバランス設計。

ヘッドがこれでもかというぐらい低重心設計でフックも倒れ込みにくくなることで何が変わるか?
何かに当たって回避した時の立ち上がりが非常に速く、フックは上を向くため、フックの引っかかりが激減。

回避性能の高いモノは魚のフッキングを妨げてしまうこともあるが、マグドラフトヘッドはオープンフックのため、ほぼ掛かる。

キムケンもサンプルでテストしながら、ヤバいモノができたと実感しているそうな。

水面下の段々畑でマグドラヘッドが真価を発揮!
沖の地形変化が最大の食わせドコロとなった内場ダムオカッパリ。
ブン投げてすぐに食ってくるほど甘くない。とにかく沖で少しでも長いストライクゾーンを確保することが先決となった。

キムケンが意識して行っていたのは、着水してすぐに巻くのではなく、その場でルアーを沈めながらラインもしっかり沈めること。

ラインは表面張力で浮いてしまうので、着底してすぐに巻くとルアーは軌道が持ちあげられる=遠投した先でも食わせシロ(ストライクゾーン)が狭くなる。
ルアーを沈めながらシェイクすることでラインも同時に沈めることができ、沖の変化や食わせシロもしっかりトレースできる。

ここでも有言実行!
狙い通りのスポットで、狙い通りのアプローチがハマる。

決してイージーな状況でも場所でもない中でイメージ通りのバイトを誘発。

魚がシャローにあがらず、沖の地形で追い込んでフィーディング。
それなら沖に届かせてやればイイだけ。コレがキムケンの答え!

低重心でスリ抜けながらバイトも逃さない、コレがマグドラフト・フリースタイルとマグドラフトヘッドの組合せ。
サイズとウエイトの組合せでどう変わる?
キムケンが今回使用していたマグドラフト・フリースタイルは5inchと6inchの2サイズ。

シャローでは5inchに3/8oz(約10g)をセットしていたが、フル遠投で深いゾーンを泳がす際は1/2ozを使用。
このセッティングのスピード感がイイ感じ。

サイズを6inchにローテした時は、マグドラフトヘッドも1/2ozから5/8ozに変更。

その理由は、5inch&1/2ozとスピードを合わせるため。

ワームのサイズとボリュームがUPすると、同じ重さのヘッドでは泳ぐスピードも遅くなる。
その時々の状況で反応するスピードやサイズは変わってくるが、シビアな時こそサイズと重さの組合せは注意したい。

今回は水深もあってレンジ的にも深い所が中心。
もし浅い所で使う場合、キムケン的にはピアスフックTCやウェイテッドピアスでOKとのこと。

そのセッティングは、前回のキムケンスタイルvol.21でも詳しく紹介。

セッティング方法はコチラ!
ピアスフックTCはウエイトなしのタイプ。

高貫通・高強度 第二世代型ピアスフック
全体的に曲線を描く特徴的なワイドギャップシルエットと、バイト時にワームをズレさせる為の特殊ワームキーパー採用で、高い強度とフッキング率を誇るピアスフック。 特にノーシンカーやテキサス、キャロライナなど、スイミングやフォール、ボトムステイなどを主体とした釣りで定評のあるこのフックを、開発当時では採用出来なかった貫通力を向上させるコーティング技術“TCコート”で強化したのが、この《ピアスフックTC》だ。後悔の残る釣りは、したくない。その為に、出来る限りの手を尽くす。RYUGIの想いがこもった第二世代フック。是非、体感して頂きたい。
出典:リューギ
ウェイテッドピアスはウエイト設定が比較的軽い。

ウェイテッドピアスがTCコートにリニューアル
ピアスフックにウェイトを持たせ、シャッドテール・スティックベイト等でのナチュラルなスイミングや、ツインテールグラブ等の表層バジンフロッグに対応するようチューニング。 ワームのスイミングバランスと、ウィードなどのストラクチャーのすり抜けを考慮し、考え尽くした絶妙なウェイトの位置・形状・重量設定。 ピアスフック譲りのフッキング性能と線材のスプリングバックを活かした伸びにくさで、バイトに持ち込んだ魚を掛けて、獲る。 ウェイテッドピアス。
出典:リューギ
前回のロケで使っていたのは、ヘビーウェイテッドピアスの#4/0(2.7g)。


ヘビーウェイト・スイミング&フォール
シャッドテールワーム・スティックベイト等でのナチュラルなスイミングや、フラットサイドワームでのフォールの釣りに最適な、ウェイテッドピアス。そのウェイテッドピアスの、ヘビーウェイトバージョンがこのモデルだ。一段深いレンジでのスイミングや、水深のあるエリアでのフォーリング時に威力を発揮。シンキングスピードが速くなる為、手返し良く深いレンジを攻略する事が可能となる。シンカーはノーマルモデル譲りの位置と形状で、バランスの良いスイム姿勢と、ウィードや障害物へのスタックを軽減している。フックはスイミングで定評のあるピアスフックTCを採用。フッキングの瞬間にワームをズラし、フックポイントをしっかり露出させる事で、高いフッキング性能を発揮。TCコートと相まって、貴重なバイトをしっかりとモノにする。
出典:リューギ
マグドラフト・フリースタイルのジグヘッド攻めで肝心なのは、スピードをしっかり引きだすことで、ルアーを追わせることができるところ。
ゆっくり見せるようなスロー巻きでは、あまり意味がない。

フル遠投した先でバイトゾーンをキープしながら、効果的なアクションで誘えてるかどうか。





