OPからしばらく投げ続けていたのは進化したコイツ
OPからロケであるまじき忘れ物をしたキムケン。
その理由を聞いて、なんとなく納得。

テストしたい一心で、投げたい一心で、釣りたい一心で、時間があれば毎日のようにコレで遊んでいたらしい。

あれどうなった?とコメントを寄せる方もいたとかいなかったとか。
かなり久しぶりだが、再び着手しはじめたスリザーラットが面白くなってきたとのこと。

スリザーラットは、キムケンが手掛けていたラット型ビッグベイト。
以前(約9年ほど前)にプロトタイプということでロケに投入していたのが、スリザーラット。

昔のタイプとは大きく異なり、リップの代わりに大きなブレードが2つ付いた。
フロントはフックよりも前にセット。

リアはジョイント部の近くにセット。
ジョイント部の連結方法にも注目!

フックはピアスクアッドの#1をセット。

“運”を引き寄せるチャンスメーカー
正解と思えるタイミング、タックル、ルアー、アクション・・・全てを揃えて狙う魚に挑んでも、その魚を獲る為に拭きれない”運”の要素。「しっかりと喰わせたのに、掛からなかった。」こんな経験をし、涙をのんだアングラーも多いはず。掛からなければ始まらない。とにかくバイトを掛け、チャンスメイクをしてくれるフックが欲しい。その構造上、バイト時に魚体に対してフックポイントが複数本接触する可能性が高まる為、魚体を絡め取る可能性が向上する。絡め取った魚体は、魚の闘争に合わせて回転追従するスピンアイでバレを抑制。”運”に泣かない為の、掛け重視という選択肢。ピアスクアッド。
出典:リューギ
腹側はフラットで、ちょっと特殊なボディ形状。

正面の面持ちは台形。ネズミよりもウシ系?

耳はキムケンのアイデアで、見えやすいピンクにしたのは視認性UPのため。

ボディ形状やブレードのサイズ&位置など、すべては試している最中。

昔の原型を再び削り込んで手作りしているため、ホントの正解はまだ先。

スリザーラットが眠っていた理由
自ら手掛けたモノは時間を掛けてじっくり完成に持っていくキムケンだが、当時プロトだったスリザーラットは、ある程度できてきたタイミングをすぎてから、特に作り込むことがなかった。

その理由は、NZクローラーの登場によるもの。
depsサポートプロの渡部圭一郎氏が手掛けたABSモデルのNZクローラー、コイツが持つ破壊力を知り、開発中だったスリザーラットは、いったんフェイドアウトすることとなった。

NZクローラーの破壊力はコチラをチェック!
それから数年が経ち、今年アメリカから帰国して久々に釣り具部屋を掃除していた際に発見したのが、当時のスリザーラットの原型。

その原型を手にしたキムケンは、心機一転、スリザーラットに手を加えてみた。

水面系のルアーでベースとなるのは、リップが付いたタイプ。羽根が付いたタイプ。そしてここ数年目にすることの多くなったブレード系。

キムケン的に、新たに触っていくラットのイメージでもっとも合いそうだったのが、ブレード系。

いろいろ試していった結果、ブレードも前後に付けたダブルブレード仕様。

フロントボディのブレードは直ジョイント式でセット。
こうすることで、水を受けたブレードは速いピッチで左右に振ってくれる。

リアボディのブレードはスイベルジョイントでセット。

水を掴みながら回るか回らないかで大きく振ってくれる。

この動きが異なるブレードアクションを前後のボディで1つに融合。

こうすることで、ジョイントボディの前と後ろは別々のアクションを発生。
この独特すぎるアクションをさらに増幅させるための工夫をキムケンは施している。

ジョイントボディのつなぎめを2カ所にして、上が一般的なヒートン同士のジョイント。

下はボールベアリングスイベルを使ったジョイントを搭載。

上部のジョイントのみ固定で、下部のジョイントは回りながら動く。
前のブレードと後ろのブレードも振り幅が異なるのに対し、ボディの揺れ幅も変えることで、リップがなくてもロールが入りやすいように設計。

手作りだからこそ可能な細かい設計だが、これで水を受けるリップがなくてもデッドスローで動くようになったとのこと。

このスリザーラットはプロトの原型を削って調整中のモノで、ABS樹脂ではなくケミウッド素材と呼ばれるモノを使用。

ABS素材でここまで細かいことができるかといわれると、キムケン的にも「?」だそうだが、ケミウッド素材や発泡素材など中身のつまったボディの方が強度もでるかもと考え中。

今後のテスト次第で大きく変わる可能性もあるが、現時点でイイところまできたと実感中。
納得した完成度まで達した時はデプスで製品化も予定しているとのこと。

現時点から大きく形状や仕様は変わらないと思われるが、もっとも変えようのないパーツが「耳」。

当初はラットだけにかわいい系カラーの耳を付けていたが、ボディカラーが黒ベースのため派手な耳がないとドコか分からなくなるらしい。

キムケンも原型をイジりながらいろいろと試してきたそうで、現時点でたどり着いたセッティングはラインテンションを掛けるだけでモジモジ動いてくれるとのこと。

前後で振り幅の異なるダブルブレードで、ロールアクションをさらに引きだすジョイント構造。
このセッティングで前後の時間差アクションを可能にした。

今後のキムケンスタイルロケでも登場機会はあると思われるため、その時々でも進捗をお伝えできればと考えている。
気長に完成を待っていてほしい。
スピードとサウンドで呼び起こすZEROのサイズ考察
キムケン的にはテスト中だったスリザーラットで釣りたかったのもあるが、状況に合ってない中で使っても結果はついてこない。

内場ダムの現状を把握してスリザーラットの次に投入したのは、イヴォークゼロ。

魚が岸沿いにいない。水深はそこそこありそう。
魚はいるけどルアー(スリザーラット)に気づいてないのでは? ということで、イヴォークゼロ150をセレクト。

イヴォークゼロは、今さらここで何もいうことはない。
キムケンが手掛けるサブサーフェイス爆音ノイジープラグ。


惹き寄せる存在感、爆音ノイジー。
イヴォークボディにジュラルミン製シングルプロップが備わり、決して流麗ではないシルエットの爆音ノイジー『イヴォークゼロ』は、キモとなるシングルプロップの偏芯運動から生み出されるスクイーク音やクラップ音を水中へ騒がしく響き渡らせ、通常では惹き寄せられない深いレンジにいるバスにもアピールしバイトへと誘ってくれます。
ビッグレイクからスモールフィールド、またオープンエリアのサーチベイト的な使用でもバイトを誘発させるその威力は、モンスタークラスまでも浮かせ呼び寄せる一線を画す存在感となる、ノイジープラグです。出典:デプス
キムケンいわく、イヴォークゼロのサイズ選びでお伝えしておきたいのが、小さい方の120はマッディシャロー用ということ。
その理由もあってか、イヴォークゼロシリーズでは150よりも120が売れていることに、なぜか納得がいかないキムケンだった。

2サイズあるうちの120は、集魚パワーこそ十分だが、基本的には浅いエリアで使ってほしいタイプ。

片や圧倒的なサウンドアピールと集魚パワーを持つ150は、水深のある場所でも魚を呼び起こしてくれる。
よいモノは誰にでも教えてくれるキムケンだが、イヴォークゼロ150を投げるロッドがないといわれることも多く、無理強いできないもどかしさも感じているとのこと。

キムケンが聞いている中でも、ガチのゼロフリークほど150を愛用している人が多いとのこと。
今までのキムケンスタイルでもイヴォークゼロは120よりも150の方が使いドコロや出番は多かったかもしれない。






