アユが絡むと本気になるリアルアプローチ
例年ならば4月頃から本格化し、ハマるはずの稚鮎(コアユ)パターンだが、今年はまったく気配すらなかったのが現状。
ところが5月中盤になって急にコアユが現れはじめた。
この日も長浜沖の通称・八角周辺でサーチした際、バスはリンクしていなかったが、周りにコアユの大きなスクールに遭遇。
奥田いわく、この状態は例年よりもひと月遅れで、各港でもエサ釣りの人が増えてきたとのこと。
本格的な春から全体的に水温も上昇した今、アユがリンクすると、それにつられてシャローに差したり、浮いたりする個体も増加する。
そこで奥田が一気に舵を振ったのは、フィーディングエリアとなりそうなシャローエリア。
その予想は的中! 目視できる浅いエリアを泳いでいる個体を発見。
魚の動きを確認した奥田が選んだのは、マルチシャッド4inchエラストマーのジグヘッドリグ。
水深が浅いため、中層を泳がせると速すぎてコントロールが困難。表層でスローに誘うと速く泳ぐ魚には見切られる。
見切らせずにルアーをコントロールしながらバイトトリガーを引くため、水深にしては少し重たいキョクテンの3.5g#3/0をセットしたジグヘッドスイミングでのボトコンをセレクト。
ジグヘッド キョクテン
モンスターバス対応、スイミングジグヘッド!!●大型ワームにも対応!フックサイズは#5/0までラインナップ!
●ヘッドから伸びるキーパー部に加えて、ワイヤーキーパーをインストール。高いワームのホールド性能を実現しました。
●「アンチラスト×ゼロフリクション」ダブルコートを採用。サビに強く、異次元のフッキングレスポンスを長期間維持します。
●アングラーの好みで、モノガードを装着可能。ストラクチャー回避能力・スイミング姿勢の安定性UP![素材]シンカーヘッド部:鉛
※モノガード同梱:接着剤などを使用し、お好みで装着してください。出典:バリバス
アユの動きに支配された見えバスの動く先にかすめ、ボトムに当てながら泳がせるボトコンで、いとも簡単にバイトを誘発!
このテクは、見えバス相手でも、バスが浮きやすいのであれば軽いジグヘッド、もしくはノーシンカー系も効果的だが、見切られやすい状況であればリアクション要素を高められるボトコンが正解となる。
追い込ませる壁となる底や水面で、魚がアクティブではなく浮きにくい時でリアクション要素をさらに高めたい時こそボトコンの出番!
正解はジグヘッドだけではない! サスペンドバスを迎え撃つデッドホバを公開
魚の目線は上向きでも、食わせるのはボトムが正解だった彦根エリアのシャローエリア。
個体数が思いのほか少なく、状況を悟った奥田が北上した時、時間経過とともにワラワラ現れたのがサスペンド個体。
この時の個体は、先ほどの個体と違って、体温上昇のためにサスペンドし、温まったところでクルーズしてきたアユを追う個体。
リザーバーのバックウォーターによくいるフィーディング系フィッシュと同じ。
特に目視で丸見えのエリアで浮いたり、フラフラ泳いだりする個体は動きこそスローだが、ルアーやライン、フックなどをしっかり見て吟味する天才級バスだったりする。
こういった天才級を仕留めるべく奥田が用意したのが、デッドホバ。
マルチシャッド4inchエラストマーのトップフック(ホバスト)仕様で、腹にタングステンネイルシンカーの0.4~0.6gを入れることで、水中でほぼサスペンドにできる組合せ(フックサイズやライン、水温により変化)。
これをバスの泳ぐ先や目線の先にキャストし、ほぼ動かすことなく送り込んでやるだけ。だいたいの魚はレンジが合えばパクっとバイトする仕組み。
ここで重要なのが、ワームをシェイクなどでロールさせるかどうか。
奥田の経験上、デッドホバはノンロールホバスト、ノンロールミドストとも呼んでいて、個体によってはロールした方が食う場合と、ロールさせると食わない場合があるとのこと。
特に、マルチシャッドシリーズは、ボディ両サイドのヒレをカットすることでロールさせやすくできるが、この時はノーマル状態で使用。
ラインの重さだけで沈めるような引き抵抗であれ、ヒレがピリピリする程度でも十分アピールしてくれる。
魚の泳ぐ方向を先撃ちしてレンジを合わせるように沈め、ほぼ泳がせずに漂わせる。
これがサスペンドバス対策で最強レベルのデッドホバ。