速さを活かせるハードベイトの代表格がクランクベイト
フォールでルアーを見せると食わない、ヒウオ(アユの幼魚)が増えて小さな小魚系にしか反応しない。
こうなってくると、使えるモノは非常に限られてくるが、あいにく一番小さくて約4inchぐらいのモノまでしか持ち合わせがなかったキムケン。
ルアーのサイズも大事だが、食わせるためには魚にルアーを見せすぎないこと、間近で見られないことが最重要!
それを念頭に置いてランガンしていたキムケンが見逃さないのは、フィーディングの兆し。
その兆しとは、湖流の変化。
琵琶湖北湖には複数の湖流が存在し、気温や水温、気圧、風向などでそれぞれが変化するため、流れたり止まったり、向きが変わったり、まったく流れなかったりという読めない変化が起こりやすい。
この変化は見ためで分かりにくく、ルアーの抵抗やごくわずかな水面の変化で気づくほかない。
1日のうちにアングラーが何度も入り直してプレッシャーが高まった沖のアイソレートストラクチャー(魚礁など)は、湖流の向きや強さが変わると状況は激変!
一気にフィーディングに入ることもあれば、その逆もある。
流れが強すぎる時は止まった瞬間、流れが止まっている時は動きはじめる瞬間など、ストラクチャーの立地条件や場所にもよるが、何かしら大きな変化が起こる瞬間はチャンスタイムに転じることが多い。
そのタイミングでキムケンが投入したのはクランクベイト。
ディープの魚礁も直撃できるエクストラディープクランク「コリガンブレイク800」。
コリガンブレイク800は、Vishのデプスニュースでもかなり昔から追いかけていたアイテムだが、デプスのシステムクランクベイト「コリガンマグナム」ベースで開発していたエクストラディープクランク。
ボディもデカいし、サーキットボード製のリップも長い。フルキャストで飛距離を稼ぎやすいウエイトバランスと、フルキャストした時の潜行水深が10mオーバーのエクストラディープクランク。
もっとも特長的なリップは強度面と水の受け流しでかなり時間が掛かったコダワリのパーツ。
リップの先端部はABS製のパーツが追加されているが、これは使い込むうちにリップの先端部に入る削れ傷で結んでいるラインに傷が入るのを防ぐためのモノ。
もちろん水噛みをUPさせる効力もあるが、知らないうちに傷が入ってラインブレイクするのを抑制してくれる。
リップ素材はサーキットボードをベースに、潜った時の強烈な水圧や着水時の衝撃に耐えられるよう、さらにストレスなく飛んで・潜ってを追求。
あらゆるパターンの形状や補強をテストして一番ベストなモノで完成。
ボディ真横の模様で水を噛ませてタイトに動かせつつ、水はしっかり攪拌する。コリガンマグナムのコンセプトもしっかり踏襲。
さらに、リップの付け根にはアイを設け、クイックチェンジ系ウエイトもセット可能。
サイズ感はコチラ参照!
この投稿をInstagramで見る
なぜキムケンは1投目にコリガンブレイク800を投げたのか?
真冬で、それもディープエリアとなると、アプローチの手数が減る。
さらに水温低下で水質がクリアになると、ルアーを見せると食わないため、よりルアーのスピードは必要になる。
特に沖の魚礁にもなると攻めるであろう水深は10mオーバー。それだけ深いと放出されるラインの距離も長く、スピードのだせるモノは非常に限られる。
その最たるアイテムがエクストラディープクランク!
水深10m前後まで潜らせるためにはルアーの飛距離も欠かせない。
コリガンブレイク800はよく飛んでくれるが、キムケンはタックルセッティングをさらに洗い直し、フルキャストで50m以上。時には60m超の距離を飛ばしている。
このタックルセッティングでぶっ飛ばせば水深10mほど潜らせることが可能。
魚がどこに浮いているかレンジが不明なので、あえてグラファイトロッド7ft6inchのXHパワーを使用(普段はグラスの7ftMパワー)。
ロケ時は魚礁のかなり向こう側に着水させて一気に潜らせる。そのまま魚礁の角、エッジ部からゴリゴリ当てながらハイスピードで巻いてくる。
湖流が変わった瞬間や、魚礁のトップやエッジにエサや魚が浮いている時は、まずその状況を見逃さないことも大事だが、フィーディングスポットをハイスピードで直撃するならば、迷うことなくコリガンブレイク800!
ロケ時は沖の魚礁に入った瞬間、迷うことなくコリガンブレイク800をセレクト。
プレッシャーでがんじがらめの東岸沖魚礁は、ゆっくり見せても食わないし、一度ルアーを見せ切ると次は反応しないし、さらにストラクチャーの奥底まで隠れる傾向が強い。
勝負は一瞬だが、キーはトレースレンジとスピードによるインパクト!
有名な魚礁は1日のうちに何度も入り直して撃ち直すのが今や普通。
場所によっては5回入り直して、または7回入り直して1尾。ぶっちゃけ、釣れることの方が少ないとまでいわれる魚礁での一撃だった。
ルアーやアプローチもインパクトしかないが、食ってくるバスのインパクトも、この攻めならでは!
これが北ディープのスピード展開!!
展開がハマれば行く先々で3kgオーバー、もしくはそれ以上のモンスターが食ってくることもあるのが、北湖東岸のディープ攻略。
その中で、一気に勝負を決めるハイスピードインパクトが、コリガンブレイク800のクランキング!
食ってくるまで投げ続けるメンタルも大事だが、久々のハードなクランキング。
身体も慣らしておかないと肉体的ダメージはデカい。
コリブレ800、違う使い方
フルキャストで最大10mまで潜るコリガンブレイク800。
さらなるディープ(例えば13ー15mの沈みモノなど)を直撃させる時は、フルキャスト後にボートでラインをだしてクランキング。
または単純にドラッギングが効率もUP。
超ディープレンジの沈みモノは、ファーストインパクトの1投めが勝負!
沈みモノに当てるにしろ、周囲をスピードでかきまぜるにしろ、トレースコースは連投ではなく、1投ごとで時間を空けて変える。
できれば魚探で魚の反応が確認できればなおよし。
魚がいれば勝負は速いが、狙いドコロになる核心部はプレッシャーが高くならないうちに的確に撃ち抜く方がバイト率は高い。