三原節vol.14にして初の同場所へ! キノリバーの春と闘う
久々の三原節は、数年前にも三原節で訪れた和歌山県の紀の川に出撃。
前に紀の川を訪れたのは2020年の初夏。
前回は大雨による大増水もあって本流は壊滅。そのため影響の少ない支流をメインに攻略。
今回は季節が早春(2月末)で、本流や本流沿いのワンド、本流にほど近い支流がメインとなった。
この季節にほとんどきたことがないため、情報収集で本流の上流と下流を歩くミハラ。
ただここで気づいたのは、想像以上の浅さ。
岸沿いの水深変化が少ない紀の川は、どこに行っても、とにかく浅い。この浅さのクセをどう利用するかがキー。
この浅さのクセはある程度ハアクしていたミハラだが、行く先々が不安を高めるぐらいの浅さ。
そんな今回の早春キノリバーで、ミハラは自ら考えていたお題があった。
それは、水の色とエサの関係性。
2024年から2025年の冬から早春にかけて、場所によっては大雪もあったが、紀の川がある関西エリアは、雨や雪もあったが強烈に濁ったり増水するほどではなかった。
冬や早春の濁りや増水で、フナやコイなどが浅いエリアに入ってくるのが通常の動き。
ただ、濁ることもなく場所によっては減水で水量も少なかったのが2025年頭のイメージ。
水量も少なく、冷え込むことでさらに水質はクリアアップすることで、ワカサギやモロコといった小型のベイトフィッシュの接岸が目立ったとのこと。
こういった小魚が多かったこともあり、バスフィッシングシーンでも小型ルアーだったり、シルエットが小さなルアーの活躍シーンが多かったイメージが強いそうな。
そのイメージを持ちながら紀の川を歩いてみたが、ポカポカ陽気に近い中でもシャローで魚を見ることはなかった。そして、シャローを意識した魚の姿も歩いたエリア内では捉えることができなかった。
その状況を踏まえ、今回のミハラはクリア水質で浅い紀の川=小さいエサを主軸に展開しようとしていた。
季節は早春から春に向けて動きはじめるタイミング。
魚の動きも加速しやすいため、水温上昇が見込めるワンドなどでは魚のポジションを意識した展開も用意。
そういった状況(水温上昇)になるまでは、小型のルアーを主体とした一歩手前・一段下の攻略法が必要だと確信していた。
ファーストポイントに選んだ田井ノ瀬エリアでは底が丸見えなほどクリアアップ。
そこで見かけたのはバスではなく小魚の群れ。
岸沿いにいたのはオイカワの稚魚やスゴモロコなど、ミハラの予想通り、小さい魚ばかりが目立っていた。
ここまで小魚の割合が多いと、バスの意識も小さいエサに向いているのでは? というのが午前中の印象。
本流の下流から釣りあがって、温排水の効いた支流もチェック。
ここでははじめてルアーセレクト。
早春から春のタイミングで気難しいプリスポーン狙い。
見えれば食わせられる可能性の高いスイムベイトなどのビッグベイト系はもちろん、見立て通りに小さい小魚系ルアーも珍しく事前に用意。
チェックに時間を掛けないミハラは、節を貫いて素早く魚の状況を探る。
状況的にいきなり見えバスがいるとも思っていない超シャローの支流をギルソフト主体で斬っていきながら、要所でフィネスも投入。
果てしなく歩いていく中で、少しずつ場所のクセに慣れてきたミハラ。
たまに見えるバスがよく通る場所や立ち止まりやすい場所を確認するも、まずは深追いなしで意識している場所やルアーを探していく。
その中で、バスがもっとも反応したのは大きなルアーと、表層のI字。
その後は展開シフトで本流の下流寄りに移動。
春っぽい陽気で魚がシャローにあがってきてないかもチェック。
本来ならば縦ストラクチャーなどに浮くような季節感だが、そううまくいかないのが紀の川の難しさ。
メインの中層展開はもろくも崩れ、季節感を少し戻したエリア展開で下流の気になるエリアも複数回チェック。
さらに、OP前に確認した上流寄りのワンドは、水温上昇が考えられる夕方にエントリー。
ところがバスの気配はない。
そして翌日は珍しく朝イチからスタート。大潮で早春、クリアで小魚が多い=岸沿いで夜のうちに産卵してないかを期待し、魚っ気の多かった支流からチェック開始。
前日とは打って変わって冬並みに寒いぐらいの冷え込み。
岸沿いや底付近の小さいエサに合わせた展開を主体に、要所でギルソフトなども投入。魚はいる!
足元を通りすぎる魚もいたが、余裕の無視! これがキノリバー。
動かしすぎると見切る。大きなルアーは好き。
そして、I字攻めで好感触だった表層をひらめきで試すと、急に反応を示す魚を発見。
ナマズやコイが浅い上流をウロついていたのを見ていたミハラ。
もしかすると夜のうちに産卵した小魚の卵を狙って遡上? それにつられて泳いでいるバスはいないのか?
その疑問は一瞬で正解となった。
表層しか食おうとしないのはプレッシャーによるものでもあり、ほかより温かい表層に浮きたいという状況でもある。
正直、よく釣れている場所に行くこともなく、簡単にバイトしてくるような秘境系フィールドに行くこともない三原節ロケ。
ミハラの見立てと考察を元に、この状況ならどう攻めるか、どう食わせるかで、本人が納得できる再現性のある答えを見出すことがVish 三原節の使命!
バイトに持ち込んだ最大のキーは、浮くワームの少し変わった使い方。
Vish 三原節vol.14本編