真冬の王道パターン「ワカサギ」を意識したデカバスパターンに密着
2021年12月から継続的な大雪が続く琵琶湖。
ここ近年でも最大級の厳冬モードで寒さキビしい冬の北湖だが、北部を中心に冬バス攻略の一大メソッドとして存在するのが「ワカサギ」パターン。
このパターンとは、ワカサギが産卵のため接岸する行動にリンクしてフィーディングするデカバスを食わせる方法として、昔から知られている。
タイミングさえ間違わなければ強烈にハマるパターンだが、狙い定めたところでイイ時ばかりではないのも事実!
メインと考えていたシャローはまさかの水温4度台で、出船前から大雪、吹雪、のち強風で大荒れ、晴れ。
ボートデッキやカメラのレンズに積もる雪・・・。ビッグセオリーvol.7ロケは目まぐるしく変化しすぎた環境下で現場に飛び込んだ。
制限時間が短い中で、さらなるエリア制限も発動。長浜のワンド内で何とかしないといけないという、ビッグセオリー史上、最大級の荒天模様となった。
しんしんと降る雪の中、奥田が狙い定めたのは「ワカサギ絡み」の個体。
ただ接岸していたであろうワカサギは日中になるとディープに落ちる。特に大潮タイミングということで、魚の動きも非常に早い。
そこで絞り込んだのは、ワカサギを捕食するために差してきた居残り個体「通称・残存組」の攻略!
広大な長浜エリアだけに、普通ならミドルやシャローに居残りのワカサギが存在するはずだが、荒天によるウネリや水質のクリアアップでワカサギの気配は皆無。
その中で、少なからずフィーディングスポットになる場所を回り、地形変化や沈みモノ、マンメイドストラクチャーを巡りながら、魚が動く「時合」に当てていく。
奥田がセレクトした残存組攻略の中核はジグヘッドスイミング、スイムジグ、デッドスロー系ビッグベイト。
これに、サーチベイトとしてジャイアントベイトをまじえた展開に絞り込み、可能性のあるエリアを次々をランガン。
ワカサギ絡みの残存組を探していくアプローチで、もっとも重要なキーワードは「レンジ」。そして「スピード」。
このキーワードをかき消すような悪天候とウネリの中、瞬間的な時合を逃さず手中に収める奥田。
状況は良化することなく、初日は狭いエリア内で動く個体に口を使わせるだけで精一杯。
ゼロからの状況サーチで蓄積したデータを元に、翌日にトドメを刺すつもりが、大荒れ予報でコチラがトドメを刺されて強制終了。
不完全燃焼のまま、リトライの別日。コンディションも前日夜から天候悪化の予報に急変。
限られた時間内で決め撃ちしたのは、可能性のある場所で、可能性のある時合タイミングに、確実に食わせられるルアーを使うこと。
悪いなりにも状況をハアクし、やってくるであろう時合をモノにしたのは、ワカサギパターンの代名詞「ジグヘッドスイミング」!
魚はボトムからまったく浮く気配のない環境で、奥田が展開したウエイトローテによるレンジ攻略がドンズバでハマる。
シャロー残存組の55㎝は、完全なボトムコンタクト系スイミング。
ミスバイトから反復した技アリのアプローチで食わせて掛けることに成功!
さらに、低水温で動けないうえクリアアップ化で魚は非常にタイトな状態を見抜いて放ったジグヘッドスイミング。
こちらも技アリのリアクション系タイトスイミングで、見事なまでに50㎝UPのバイトを引きだすことに成功!
1日の中で瞬間的なタイミングを感じ取り、想像していた魚のポジションから狙い通りのアプローチでバイトを導きだす。
非常にリスキーだが、返ってくる答えは格別! 冬ならではの高いゲーム性を楽しむには残存組の攻略パターンが面白い。